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欧州の買い物事情はこう変わっている!?エコ・スコアから考える今後のサステナブル消費

YouTubeで現在配信中の循環経済をテーマにハーチ欧州とメンバーズ社員が行うクロストークシリーズ!noteでは本シリーズを文章でもご覧いただけるように、まとめてみました。

今回のテーマは、フランスを中心に広まっている「エコ・スコア」についてです。ハーチ欧州の冨山さん、伊藤さんとともに「エコ・スコアから今後の日本のサステナブル消費」について考えました。

エコ・スコアってなに?

商品のカーボンフットプリントをAからEで表示する取り組みで、市民の声から始まった取り組みなんだそうです!
もともと食品の栄養をAからEに5段階で評価する「栄養スコア」が導入され、今回はその派生版として誕生しました。

Youtubeより引用

Aだと環境によく、Eだと環境に負荷がかかっていることを指します。
データはフランスの環境庁のものを使用しているため、データの信憑性も高いのが特長です。実験的に2022年の冬にフランスで始まり、現在はWebやアプリ上で確認できるようになっています。

Youtubeより引用

エコ・スコアは、「Yuka」というアプリや「open FOOD facts」というWebサイトで確認することができます。アプリ「Yuka」は、日本でいうとLINEと同じくらい多くの人に利用されていて、商品の掲載数も多く、基本的にどの商品もスキャンすると確認できます。買ってきた商品を家でスキャンし、食べながら栄養やエコスコアを確認する方が多いそうです!

エコ・スコアの導入に対するフランス企業・人の反応

消費者にとってわかりやすい形で表示することは、商品の良し悪しが簡単にわかってしまうという点で、企業側にとってはあまり嬉しくないかもしれませんよね...。フランスの企業は、どう感じているのでしょうか?

今回エコ・スコアの説明をしてくださったハーチ欧州の冨山さんによると、現在エコ・スコアはスタート段階にあるため、具体的な声は集められていないとのこと。ただ、栄養スコアがスタートした時は「メーカにとっても食品の質を改良するインセンティブになる」という声が上がっていたそうです。大変ではあるものの、栄養スコア同様に、国全体の食品の品質向上に繋がるのではないかという期待があるようです。

消費者にとっても企業に声を伝えやすくなり、企業は消費者の声を聞き改良しやすくなるという点がとても素敵ですね!

すでに導入されている栄養スコアを利用してみて

実際に栄養スコアを活用されている冨山さんは、DやEの商品を見ると「本当にこれを選んでよいのか」とよく考えるようになったといいます。

冨山さん:
フランスに来てからお菓子を買わなくなったのですが、それはお菓子の多くが「D」や「E」だからなんです。
私自身も、消費行動が栄養スコアに左右されているなと感じています。
同じ商品でもAを買うようにしたりとか。

エコ・スコアは今後世界にも広がる!?

現在はフランス国外からも「エコ・スコアをEU全体に導入を」という声が上がっているようです。また、エコ・スコアのアパレル版も、2023年末の適用開始を目標に進められています。さらにドイツでは、環境面だけではなく動物福祉の観点も含めたエコ・スコアの導入の話も出ています。

Youtubeより引用

フェアトレードのような認証マークの内容も「数値」として表すことで、より透明性を高めることも期待できます。

フランスでの導入を参考に、近い将来、日本でもエコ・スコアの導入されるかもしれませんね。そうなれば、日本の消費者のサステナブルに対する理解、関心をより深めることができるかもしれません。

ライター情報:佐藤凪沙
立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部環境開発学専攻卒。大学では持続可能な開発やピアリーダーを専門に学び、同時に環境NPO法人にて活動する。2023年春にメンバーズに入社し、現在はnoteの運営に携わっている。

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