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LCA認証の基準

メンバーズの「GX人材」による本マガジン。「脱炭素経営」を目指すために必要なプロセスや手法について、読者の皆さんとともに学びを深め、ともに歩んでいきます。この記事ではバイオマスマーク・バイオプラスティックについてお伝えします。

第三者機関(一般社団法人日本LCA推進機構:LCAF)認証を得るには。

MRV

MRVとは、Measurement、 Reporting and Verification の略語であり、「(温室効果ガス排出量の)測定、報告及び検証」のことを指します。
MRVはその把握した排出量の正確性や信頼性を確保する一連のプロセスです。

温室効果ガス(GHG)排出量の算定・報告・検証(MRV)に関する基準は、排出量情報の精度や正確性、比較可能性などを確保するために適用されています。

1・温室効果ガス(GHG)排出量の算定・報告・検証(MRV)に関する基準


温室効果ガス(GHG)排出量の算定・報告・検証(MRV)に関する基準は、通常次の3つの種類に区分されます。基準の開発母体は、必要に応じてこれら3種類の基準を設定します。

a・算定基準
ある組織や団体、集合体などからの排出量情報を算定するための方法や手続を定めたもののこと。

b・排出量の算定実施者
 aの算定基準に則って排出量情報を算定することとなります。

c・検証業務の実施基準
算定された排出量情報が、算定基準に則って導出されていることを確かめるための方法や手続を定めて言います。

d・排出量の検証実施者
c・の検証業務の実施基準に則って検証業務を実施します。

e・検証実施者の力量基準
上記の検証業務の実施基準に則って検証業務を行う人が、具備しておくべき力量要件を定めています。

検証業務を行う者は、この検証実施者の力量基準を満たすことで検証業務を行うことができるとされており、認定機関がその検証を実施することができるとされています。

2・国際的MRVに関する基準


算定基準は大きく分けて次の3つがあります。

①ISO規格
国際標準化機構(International Organization for Standardization; ISO)によって、開発された基準。GHGに関して、算定基準、検証業務の実施基準、及び検証実施者の力量基準の3つを開発していることが必要です。

②GHGプロトコル
持続可能な開発のための世界経済人会議(World Business Council for Sustainable Development; WBCSD)と世界資源研究所(World Resources Institute; WRI)によるGHG Protocol Initiativeによって、開発された算定基準のことです。

③IFAC規定
国際会計士連盟(International Federation of Accountants; IFAC)によって開発された保証業務に関わる基準類のことを指しています。GHGの保証業務の基準も開発しています。

3・ 基準の種類


(①における3種類の区分)と開発母体による国際基準(②における3つのグループ)
国際基準群・算定基準・検証の実施基準・検証実施者の力量基準がそれぞれにおいて異なります。

①ISO規格
(リンク:国際標準化機構のホームページ)
 ISO14064-1 / ISO 14064-2 / ISO 14064-3 / ISO14065  / ISO14065  / ISO14066  

②GHG Protocol
(リンク:GHGプロトコルのホームページ)
Corporate Accounting and Reporting Standards / Project Accounting Protocol and Guidelines /Product Life Cycle Accounting and Reporting Standard / Corporate Value Chain (Scope 3) Accounting and Reporting Standardなど/ (左記算定基準において、検証の概要を説明) なし

③IFAC規定
(リンク:国際会計士連盟のホームページ)
(算定基準は提供されていないが、ISAE3410において適切な算定基準の要件が示されている) ISAE3410 / International Standard on Quality Control 1 / Code of Ethics

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ライター情報:TOM
(株)メンバーズ CSV本部所属。大手小売業を経て、国際協力NGOへ入職。地方創生のPMとして若者流入率県内一を獲得。”明日の農を担う100”に選定。域内循環型のプロジェクト立案実践も担う。BR・CDを経て現職。


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