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バイオマスマーク・バイオプラスティック

メンバーズの「GX人材」による本マガジン。「脱炭素経営」を目指すために必要なプロセスや手法について、読者の皆さんとともに学びを深め、ともに歩んでいきます。この記事ではバイオマスマーク・バイオプラスティックについてお伝えします。

日本のプラスティック問題

日本はプラスチック使用国で世界第三位(2021年3月時点)。しかし、85%のプラスティックは海外へ輸出され、その60%が中国・ベトナム・マレーシアなどに行き着いています。2021年からは、汚れたプラスチックごみの輸出には相手国の同意が必要になりました。

プラスティックの種別

1.従来のプラスティック
汎用プラスティック(ポリエチレン、ポリプロピレン、PET)は熱可塑性樹脂で、加熱と冷却を繰り返しても可塑性と固化性を持つ。

エンジニアリングプラスティックは高い耐久性や耐熱性が要求され、化学的重合で固化する熱硬化性プラスチック。

2.代替プラスティック
バイオプラスティック
CO2の排出を削減し、化石資源の消費を減少させる素材で、植物由来であるため燃焼時のCO2排出がゼロとされます。
バイオプラスティックのCO2排出削減効果は、日本のプラスチック廃棄物処理において2020年の3,100万トン中、国内総排出量の2.7%に相当します。

バイオプラスティックは植物由来の天然資源を使用し、石油由来のプラスチックと比べて環境への影響が低減されます。ただし、適切な廃棄処理インフラが整備されていない場合、環境への悪影響も考慮する必要があります。

生分解プラスティック
環境に優しい素材で、最終的には水と二酸化炭素に分解される。一部は化石資源を使用するものもある。

バイオプラスティックと生分解プラスティックはすべての環境条件で同様に効果的に分解されないため、適切な廃棄処理を考慮する必要があります。

プラスチック種別

LIMEX
石灰石を主原料とするプラスティックで、ポリプロピレンを置き換えることでプラスチック使用量を削減できる。

バイオマスナフサ
焼却時にCO2排出がゼロになる素材。

日本の政治と法律

バイオマスプラスチックに関する取り組み

経産省が管轄し、日本は3Rノウハウや適正処理の強みを持つ。
課題として評価手法の確立や権利化基準の不足が挙げられ、バイオプラスティック評価の国際標準化と人材育成が必要。
グリーン購入法

環境に配慮したプラスティック製品の優先購入を奨励し、再生可能な素材やバイオプラスティックの採用を促進します。
プラスチック資源循環促進法(旧容器リサイクル法)

2022年4月1日に施行され、資源循環を重視しました。3R+「リニューアブル」を基本原則として採用しています。

プラスチックに関するエコマーク

バイオマスマーク(JORA)ではバイオマス度を表示し、品質や安全性にも着目。
BPマークは再生可能な生物由来の有機性資源を示し、環境に優しいプラスチック製品に使用されています。

アメリカの場合

米国農務省のバイオベースド製品優先調達プログラムが存在し、バイオプラスティックの普及活動が行われています。

USDAラベルを使用してバイオベース製品の認証が行われ、バイオマス度が10%以上であることが要件です。

バイオマスプラスティックとバイオプラスティックは、持続可能な未来への一歩であり、プラスティック問題の解決に向けた重要な取り組みです。

終わりに

メンバーズでは、これらのサービスをご活用いただくことで、サステナビリティに関連するリスクを軽減し、持続可能な成長を促進するお手伝いができると考えております。企業が社会的な責任を果たすだけではなく、環境や社会に対してポジティブな影響を与えるための戦略と実践を支援するサービスをぜひご活用ください。

ライター情報:TOM
(株)メンバーズ CSV本部所属。大手小売業を経て、国際協力NGOへ入職。地方創生のPMとして若者流入率県内一を獲得。”明日の農を担う100”に選定。域内循環型のプロジェクト立案実践も担う。BR・CDを経て現職。

メンバーズでは脱炭素にまつわるサービスをご提供しております。




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