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【実務経験者に聞く】いま知っておきたい企業のサステナビリティ推進のリアル

昨今、マスメディアやSNSをはじめ各媒体で「サステナブル」や「カーボンニュートラル」、「持続可能な社会実現」を目指す企業の取り組みを目にする機会が増えてきています。

サステナブルな社会実現に向けて、企業がどのような対応を求められているのか、実際にどのような取り組みをしているのか、どのような課題があるのでしょうか。

今回取り上げるのは、YouTubeでも大好評の「サステナブル実務経験者に聞く」動画シリーズです。第一弾から第三弾まで、見どころをご紹介します。

企業の最前線でサステナビリティ業務に取り組み、メンバーズ脱炭素DX研究所のリサーチャーを務める、YKK株式会社LCAグループリーダーの林正典氏をゲストにお招きし、実務経験者の視点から、LCAの誤解や今後の世界的な動向など、わかりやすくご紹介いただきました。


▼動画が気になる方は、さっそくこちらからご覧ください
第1弾 企業の脱炭素推進担当者に聞く!〜vol.1 脱炭素推進は革命だ〜
第2弾 企業の脱炭素推進担当者に聞く!〜vol.2 LCAあるある〜
第3弾 企業の脱炭素推進担当者に聞く!〜vol.3 益々厳しくなる開示条件と規制〜

 語る人≫ 
● 林 正典 氏(YKK株式会社、メンバーズ脱炭素DX研究所リサーチャー)

環境については前職2018年から情報収集を開始、ISO14001の推進者を担当。時代の変化と共に気候変動に着目し、GHGプロトコルの自社排出量Scope1-3算定に始まり、CDP回答・製品別排出量算出を実施。現在は環境負荷数値化・低減アドバイスを実施。昨年末からはLCA算定と多岐に渡る分野横断なリサーチャーとしての二足の草鞋を開始。

● 我有 才怜(メンバーズ脱炭素DX研究所)
2023年4月より脱炭素DX研究所所長に就任。企業のサステナビリティや脱炭素の推進をDXで支援するサービスの開発や事例研究などを担う。気候危機に立ち向かう創造的なビジネスデザインなどに取り組む「Climate Creative」プロジェクトを推進。

1 vol.1 脱炭素推進は革命だ

1-1 企業のサステナビリティの最前線に立つ

脱炭素を推進するうえで何から始めたらいいのか。CO2排出量の算定って難しそう。LCAって本当に必要?そんな悩みを抱えているご担当者さまも多いのではないでしょうか。現在YKK株式会社でLCAグループリーダーを勤める林さまも、GHG排出量の可視化や情報開示といったサステナビリティ業務が確立していない中で、自ら情報を収集しながら、ルール変化などの激しいサステナビリティ領域で実務経験を積まれてきたそうです。そんな林さまだからこそ、企業のサステナビリティ推進担当者の悩みにも共感できると思います。

1-2 企業の脱炭素推進はドミノ倒しである

専門性の高い業務内容、急速に求められる開示義務など、社会の変化に伴って担当者の求められる対応は急速に進んでいます。プライム企業でもホームページにサステナビリティ報告書を載せる企業が増えていますが、その流れは京都議定書、パリ協定から始まっているようです。しかし、実際には政府からの要求もありますが、企業としては消費者が求めるからこそ、BtoC企業が対応することになり、BtoB企業につながっていくなど、脱炭素ビジネスはドミノ倒しのように進んできているとおっしゃっています。今後、企業へのサステナビリティ対応はより一層強く求められていくでしょう。

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2 vol.2 LCAあるある

2-1 LCAの勘違い

第2弾は主に、担当者だからこそ感じている「LCA」に関する「あるある」をお伺いしました。真っ先に感じるのは「LCAはCO₂の排出量のことではないか?」という誤解だそうです。元々、LCAの考え方の始まりは1960年代に、コカ・コーラ社がリターナルボトルとペットボトルどちらが環境にいいのか?といった比較をしたことから始まっています。動画内では、国内の動向から歴史、CDPなどについても詳しく解説しています。

2-2 オムライスを例にLCAの考え方を知る

「LCAとは、製品のライフサイクルにおける環境負荷を可視化すること」、という言葉の意味を理解したところで、CFP(カーボンフットプリント)やScope3など似たような概念があって紛らわしいと感じている方も多いのではないでしょうか。そこで、林さまはオムライスの調理工程を例に、LCAの算定についてわかりやすく解説してくださいました。世の中において、企業が本来求められているのはライフサイクル全体の算定ですが、企業が単独で正確な開示をすることは不可能だと気付かされます。サプライチェーン全体で、LCA算定の協力をすることの重要性や、データ収集の難しさなどにも触れています。 

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3 vol.3 益々厳しくなる開示条件と規制 

3-1 厳格化されていく規制

第3弾は担当者としてはずせない「情報開示」を中心にお話いただきました。欧州を中心に、炭素税をはじめとした規制が厳格化し始めています。世界各国と比較した日本の現状をはじめ、今後、より一層企業の取り組みに対して科学的根拠に基づいた透明性が求められていくようです。欧州の規制・潮流から日本の動向まで、Scope1,2,3を計測するうえで重要なGHG プロトコルlやISOなどの基準に触れながら、企業に求められる情報開示への対応についてお話ししています。

3-2 CO₂排出量から生物多様性へ

日本でも、プライム企業を中心に、TCFDの開示が求められています。今後は、CO₂排出量の算定だけでなく、生物多様性や自然資本への取り組みも必要不可欠になっていくと林さんは語っています。世界の開示条件がどのような方向を向いているのか、どこに取り組んでいく必要があるのか、サステナビリティ担当者がどのようなガイドラインに着目していくべきか検討しています。

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4 まとめ

今回はYouTubeの人気シリーズ「企業の脱炭素推進担当者に聞く!」より、第一弾から第三弾の動画の見どころをご紹介しました。

企業のサステナビリティの取り組みは進んでいるものの、実際に担当者はどのようなことが求められているのか、どのようなことを開示する必要があるのか、実務を経験している担当者だからこそ伺えるお話でした。

実際に企業でサステナビリティを推進する担当者も、そうでない方も、今後のヒントが得られると思います。ぜひ、気になる方はYouTubeで全編をご覧ください。

ライター情報:小塚蓉子
株式会社メンバーズCSV本部所属。大学ではアメリカ文化を中心に映画史を研究。2023年メンバーズに新卒入社。現在、脱炭素DX研究所メンバーとして、脱炭素DXの推進やマーケティングに携わる。


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