日本はプラスチック大国?3分で分かる海洋プラスチック問題
皆さん、こんにちは。
メンバーズの「GX人材」による本マガジン。「脱炭素経営」を目指すために必要なプロセスや手法について、読者の皆さんとともに学びを深め、ともに歩んでいきます。
今回は「海洋プラスチック問題」についてご紹介します。
はじめに
皆さんは海洋プラスチック問題について、ご存じですか?
レジ袋有料化などのプラスチック問題が昨今話題になっていることから、耳にしたことがある方が多いのではないかと思います。
なぜ海洋プラスチックが問題なの?
近年、プラスチック問題が社会問題化しています。
プラスチックは自然界で半永久的に分解されず、海洋生物などの環境に深刻な影響を与えています。
世界的に見ても、プラスチックの生産量は過去50年で20倍に増大し、そのうち使い捨て容器包装類が一番多く、リサイクルされたのは生産量全体のわずか9%にすぎません。
日本はプラスチック大国!
日本は生産量で世界第3位、1人当たりの容器包装プラスチックごみの発生量については世界第2位です。
また、日本の廃プラのリサイクル方法のうち57.5%は、化石燃料を燃やしCO2を排出するサーマルクール方法であり、環境への負荷が大きいことがわかります。
そのため、廃プラリサイクル方法のLCA比較による評価方法を用いることが有効であるとされています。
また、日本は年間150万トンものプラスチックくずを「資源」という位置づけで中国を中心にアジア諸国に輸出しており、中国が輸入制限を始めたことで、処理体制の整っていないアジアの途上国に実質的に押し付ける形になっています。
漂流ごみとして日本各地の沿岸にたまり、日本近海でのマイクロプラスチックの濃度は世界平均の27倍にも相当することがわかっています。
海洋プラスチックはどこから来るの?
レジ袋やペットボトル、使い捨ての食器、商品のパッケージなど、使い捨てにされたプラスチックがポイ捨てされたり、屋外に放置されたりすることで、雨や風によって河川に入り、海に流れ出ます。
そして、潮の流れや風の力によって遠くまで運ばれたり、水面や水中を浮遊して遠くまで運ばれたり、海底に沈んだりすることがあります。
その後、波や紫外線等の影響を受けるなどして、5mm以下になるとマイクロプラスチックと呼ばれますが、細かくなっても自然分解することはなく、数百年間以上もの間、自然界に残り続けます。
そして、食物連鎖を通じて多くの生物に取り込まれていくことになります。
海洋プラスチックの何が問題なの?
①環境への影響
海洋哺乳動物や魚類、海鳥、アザラシなど、少なくとも約700種もの生物が被害を受けています。プラスチックごみの摂取率は、ウミガメで52%、海鳥では90%と推定されています。
②経済的損失
アジア太平洋地域では、プラスチックごみによる年間の損失は観光業年間6.2億ドル、漁業・養殖業では年間3.6億ドルになると推定されています。
③2050年の予想
海洋プラスチックごみの量が海の魚の量を上回ることが予想されています。
また、2050年に消費する原油の20%がプラスチック生産に使用されることも問題視されています。海洋プラスチックの問題は、私たちの暮らしや経済にも深刻な影響を与える問題です。
企業や自治体の取り組み
日本に限らず世界中の政府や自治体、企業が海洋プラスチック問題に積極的に取り組んでおり、中でも先進的な事例をいくつか紹介します。
EU:プラスチックボトル回収率を2029年までに90%にする宣言
フランス:2040年までにすべての使い捨てプラスチック包装を無くす目標が設けられ、2022年1月からすべての小売業において野菜と果物のプラスチック包装が禁止
日本:プラスチック資源循環促進法(プラスチックを規制せずに「資源として循環」させ、持続可能なサーキュラーエコノミーの構築を目指す)
京都府亀岡市:レジ袋を有料化ではなく、完全廃止
三井化学:プラスチックの原料を石油からバイオマスにすることで「脱プラ」から「改プラ」へを提案
さいごに
海は世界のどこにでも繋がっています。
つまり海洋プラスチック問題は、私たちの生活に密着した問題であり、国や住む場所、政府や企業、個人などに関係なく、誰もが解決に向けて今すぐ動かなければなりません。
あなたも日々のできることからアクションを起こしてみませんか?
メンバーズでは、企業として脱炭素に取り組む皆さまをご支援させていただいております。企業が社会的な責任を果たすだけではなく、環境や社会に対してポジティブな影響を与えるための戦略と実践を支援するサービスをぜひご活用ください。
参考資料
この記事を読んだあなたへのおすすめ
▼ セミナー/ホワイトペーパー(無料公開)
≪ メンバーズへのお問い合わせはこちら ≫