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Vol.4 1年目のメンバーズの森~植林木の成長をチェック!

皆さん、こんにちは。
メンバーズでは、持続可能な脱炭素社会の実現に向け、一般社団法人more treesとともに、岩手県気仙郡住田町にて植林・森林保全プロジェクト(「メンバーズの森」)を2023年よりスタートさせました。CO2の固定による地球環境への貢献をはじめ、自然環境の保全や地域課題の解決などを目的に、岩手県住田町に多様性のある森をつくることを目指しています。

良かったら動画(3分程度)もご覧ください。

2023年秋に住田町にて、森づくりの一歩となる、はじめての植林(山に苗木を植える作業)を行い、約1年が経ちました。果たして、植えた苗木たちはちゃんと育っているのでしょうか?その後の生育状況を調査してきましたので、今回はその様子をお届けします。

2023年の植林の様子

まずは、昨年どのような植林を実施したのかからお伝えできればと思います。メンバーズでは、自然に近い多様性のある森づくりを目指し、可能な限り住田町に自生する植樹を選定し、植林を行いました。2023年度に選ばれたのは、以下の10種類の広葉樹の苗木です。

▼植林にあたり植えた樹種
ミズナラ、イタヤカエデ、ハウチワカエデ、クリ、ミズナラ、オオヤマザクラ、ウリハダカエデ、ヤマハンノキ、エゴノキ、ヤマハギ、ノリウツギ

植林したのは50cmほどの苗木ですが、新芽や葉、まだ柔らかい枝はシカやウサギなどの野生動物の好物でもあります。住田町には野生動物が多く生息するため、食害に遭わないよう植林の際に対策を行いました。

獣害対策にはさまざまな方法がありますが、メンバーズの森では、植樹をする区画をネットで囲う「パッチディフェンス」という方法で対策を行っています。小規模の面積をネットで囲うと、シカが檻と勘違いして入ってこなくなる習性を利用した対策です。

さて、苗は野生動物に食べられることなく、無事育っているでしょうか。

植林した苗木たちは無事育っているのか?

メンバーズでは、昨年度12m×12mのパッチを4箇所設け、ネット内の植林を実施しましたが、今回の調査ではその1区画を調査しました。

まず調査対象の区画に入り、昨年植えた苗木が育っているかを確かめます。そして、植林した苗木を見つけ、その苗木の状態が問題ないかや苗木の長さを計測し、昨年からどの程度成長しているかなどを記録しました。

(左)苗木の成長を計測している様子
(右)専門家たちが調査を行う様子

調査した結果、苗木の状態は概ね良好で、無事成長していました!

なかにはうまく根が活着せず枯死してしまった苗木もありましたが、8割程度の苗木は良好な状態で育っていました。具体的には、オオヤマザクラやヤマハギの成長が特に良かった(樹高が伸びていた)一方、ヤマハンノキは土地に合っていなかったのか、残念ながらパッチ内に植えた9本が全て枯死してしまっていました。こうした樹種ごとの成長の違いも記録することで、来年以降の植林事業に生かしたいと考えています。

(左)植林した苗木の様子:クリ
(右)植林した苗木の様子:ヤマハギ

また、驚いたことに植林木以外にも、周囲に自生する木々から飛んできた種の芽生えがたくさん育っていました。調査をする上では、私たちが昨年度植えた苗木を見つけたり、植えたものと自然に芽生えたものの判別が難しかったりと苦労する部分もありましたが、森としては、多様な種類の木々が育つ、目指している姿へと向かっているようです!

種から芽生えたサンショウ

長い年月をかけて、少しずつ森になる

森と呼ぶにはまだまだで、どちらかというと「原っぱ」に近い状態ではありますが、少しずつ苗木が育ち、元々住田町で育っていたような木々も含めて、多様な種類の木が育つ森への道を歩み始めていることを感じました。

植林しているエリアに向かう道中でみかける木々や森がいかに立派で、長い年月をかけて出来上がっているものなのかを痛感します。

道中で見かける住田町の森

「メンバーズの森」が森らしくなるのには、まだ長い年月を要しますが、これからも見守り続けていきたいです。

ライター情報:中村優花
CSV本部 脱炭素DX研究所所属。
脱炭素化社会の実現に向けて、企業の脱炭素化の支援や発信のサポートを実施。メンバーズの脱炭素化に向けた取り組みも行い、メンバーズエナジーやメンバーズの森の担当。関心のあるテーマは「人と自然の共存」。

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