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【世界の循環経済】受賞事例を紹介・分析!ワークショップレポート
環境保全と経済成長の両立を実現する「サーキュラーエコノミー(循環経済)」。
近年、気候変動をはじめとする環境問題が深刻化するなかで、廃棄物や汚染を生まない経済システムとして注目を集めています。
そこで1月17日、サーキュラーエコノミーを実践型で学び、循環型商品・サービス開発のヒントを探るワークショップ「Circular Economy Day」を開催しました。
![参加者が事例について話し合っている様子](https://assets.st-note.com/img/1738830446-gvd6DMjoZC7mFtniNQpIKO5Y.jpg?width=1200)
なぜ今、このワークショップなのか?
サーキュラーエコノミーの実現には、従来のビジネスモデルの変革が必要不可欠。しかし、「具体的な取り組み方」や「自社への活用法」といったビジネスへの活用方法に悩まれている企業さまも多いのではないでしょうか?
それらの悩みを解決するためには、
良質な先行事例から学ぶ = Input
新たなアイデアを創出する = Output
を繰り返すことが重要です。
本ワークショップでは、最新の海外事例を深掘り(Input)、参加者同士で分析・考察(Output)することで、環境配慮型ビジネス転換のきっかけづくり、そして自社ビジネスへの応用力醸成を目指しています。
【Input】サーキュラーエコノミー | 世界の受賞事例を紹介
![海外先行事例分析 Vol.3 -世界の受賞事例-](https://assets.st-note.com/img/1738830562-WGQj5tCMawsJU390rHVnphIq.png?width=1200)
循環経済型ビジネスへの転換に向けて、まずはInputから。
欧米をはじめとする国々は、日本よりも環境への取り組みが進んでいるため、革新的な事例が多い傾向にあります。
しかし、海外事例の多くは国内で紹介される機会があまりないのが現状です。
そこで、今回のワークショップでは、先進的な海外事例のなかで、2024年に世界中のサーキュラーエコノミー推進団体から表彰されたものを取り上げました。
▼受賞事例の調査対象先
サーキュラリティアワードは、環境への取り組みが進んでいる欧米だけではなく、中東やアフリカなど世界中でも開催されています。
1.World Economic Forum's Circular Economy Award
2.Sustainable Company Awards 2024
3.CNMI Sustainable Fashion Awards 2024
4.Green Alley Award
5.Green Product Award
6.KATERVA
7.V Ecodesign Competition
8.Earthshot Prize
9.Global Good Award
10.Ashden Trust
11.SEAL Business Sustainability Awards
など
▼紹介事例の一覧
・FYLLAR(フィラー):オランダ発の液体洗濯洗剤の自動詰め替えステーション
・ bower(バウワー):スマートフォンのカメラ機能を活用してリサイクルを促進するモバイルアプリ
・BeFC(ビーエフシー):コスト効率と効率性に優れた、世界初の紙製バイオ燃料電池
・Ansell MICROFLEX® 31-103(アンセル マイクロフレックス):PLAとPBATのブレンドから作られた、環境にやさしい食品サービス用手袋
・Clean the World(クリーン ザ ワールド):使用済みの石鹸を回収・リサイクルした素材で製造される石鹸
・Candy Converters(キャンディ コンバータース):オランダで製造されている生分解性を持つ紙吹雪
・Stone Group(ストーン グループ):電子廃棄物のリサイクルとIT資産廃棄(ITAD)を提供するアプリケーションサービス
・GeoTab(ジオタブ):AIとデータインテリジェンスを活用したフリート管理プラットフォーム
・GOGO Electric(ゴーゴー エレクトリック):ウガンダで展開されている、電気バイクのシェアリングアプリケーション
・The Refill Coalition(ザ リフィル コアリション):再利用可能な容器を用いたリフィルステーション
・Planet Farms(プラネット ファームズ):イタリアに拠点を置く、EU初の産業用垂直農場
表彰された商品・サービスのなかでも、選りすぐりの11事例をご紹介しました。
受賞事例をInputすることで、専門的かつ斬新なアイデアを得られるだけではなく、循環型ビジネスにおける幅広い分野のトレンドを把握し、市場での更なる差別化を図ることもできます。
【Output】繰り返し行う「分析」「考察」「アイディエーション」
Inputした情報を基に考察する「グループディスカッション」
事例紹介を受け、次に起こすアクション。それは意見交換・考察を行うグループディスカッションです。
ファシリテーターのメンバーズ社員を含めた3~4名のチームで、紹介された事例の特徴を振り返り、良い点・改善点を話し合います。自身の業務に置き換えたり、事例の将来性について議論しあったり、各々の立場・視点から考察しました。
![bowerの事例について「収益をどこで得ているか気になる」という声も](https://assets.st-note.com/img/1738830927-pYgdRrG9JUDKLaVAhXcB6F4x.jpg?width=1200)
サーキュラーを軸に、ツールを用いて分析・アイデア創出!
続いて、グループディスカッションで考察した事例のなかから気になるものを1つ選び、サーキュラーの観点で現状・将来性を分析するフェーズに入ります。
ここでは「サーキュラリティデッキ」というツールを用いて、51の観点を行き来しながら課題を探し、製品をアップデートするアイデアをチームごとに創出します。
※サーキュラリティデッキについての解説記事はこちら。
今回のお題は、オランダ発の液体洗濯洗剤の自動詰め替えステーション「FYLLAR」。
よりサーキュラーな製品にアップデートするためにはどのような施策が有効か、知恵を絞ります。
![業界・年代の異なる企業のサステナ担当者が各々の視点から分析](https://assets.st-note.com/img/1738835259-ZGsKECnSRvA04Dhax2TNqeIm.png?width=1200)
「利用回数に応じてポイントが付与されるようにするのは?」「サブスクリプションサービス化するのはどうだろう?」など、続々とアイデアが出ました。なかには、「ジムに常設し、フィットネスバイクを漕いだ距離に応じて商品と交換できるようにする」といった思わぬ切り口の意見も!
不思議なもので、同じお題でも各グループによってまったく異なった分析結果になりました。
それは、参加者それぞれの視点やバックグラウンドが反映されているからこそ。
他グループの発表を聞いた参加者の皆さんも、「なるほど!」「そういった切り口もあるんですね〜」と刺激を受けている様子でした。
![斬新なアイデアの数々に「頭を柔らかくしないとね(笑)」という声も](https://assets.st-note.com/img/1738835374-1683CpAvKLmUFXyIERqnixsJ.png?width=1200)
ワークショップを終えて
たくさんの事例について議論し合った「Circular Economy Day」。ワークショップ後の懇親会も大盛況で、参加者同士で活発に意見を交換する姿が。
ワークショップ全体を通して、参加者の皆さまから以下のような声をいただきました。
「基本聞くだけという受け身のセミナーが多いなか、デッキ分析で実際に手を動かしたり、参加者と話し合ったりとアイデア出しができ、とても有意義な時間だった」
「同じ事例に対して、年代・性別が異なる多様な業界のサステナ担当者のアイデアを伺えるのは貴重な体験だった」
「『サーキュラー』についてあまり知識がなかったが、分類方法や施策例がカードに詳しく記載されていたので、簡単にワークに取り掛かることができた」
「このデッキをサステナブル意識の社内浸透施策に活用できたらいいだろうなと感じた」
分析、考察をサポートするサーキュラリティデッキ
参加者からも好評をいただいた分析と考察に役立つツール。
それが今回のワークショップでも活用したカード「サーキュラリティデッキ」です。
デッキを用いることで、多種多様な業界・業種の人々が、「循環経済」に基づき商品・サービスを実践的に深掘りすることができます。
また、カードという特性を生かし、ゲーム感覚でプロダクト・サービスデザイン、マーケティングなどさまざまな領域のアイディエーションを行えるのも魅力の一つです。
貴社の製品・サービスが先行事例に追いつき(現状分析)、そして追い抜く(将来性分析)ためには、どのような要素・条件が必要なのでしょうか。
あなたもぜひ、デッキを用いて事例の分析をしてみませんか?
▼サーキュラリティデッキの詳細はこちら!
【事例集贈呈!】次回ワークショップのお知らせ
![](https://assets.st-note.com/img/1738888450-A0U8Ha2qGbZi4RVjuwdsoX1t.png?width=1200)
来る2/13(木)、「Circular Economy Day」がオンライン開催決定!次回のテーマは「生物多様性」です。
2023年コロンビアで開催された「生物多様性条約第16回締約国会議(COP16)」での議論の中心となるなど、世界中で注目されている「生物多様性」。
社会や経済の基盤となる自然資本であり、世界のGDPの50%以上に相当する44兆ドルの価値を生み出していると推定されています。その損失によって引き起こされる悪影響は計り知れません。
この影響を少しでも減らすべく、ネイチャーポジティブな取り組みを行っている海外の最新事例をご紹介します。
▼こんな方におすすめです
・サーキュラーエコノミーを事業に取り入れたい経営者、新規事業担当者
・生物多様性をビジネスに取り入れたい方
・環境配慮型ビジネスモデルへの転換にお悩みの方 など
▼こちらからぜひお申し込みください!
また、株式会社メンバーズ 脱炭素DX研究所は、企業のサステナブル活動の発信、社員・取引先に向けた環境意識改革など、サーキュラーにまつわるセミナー/ワークショップを実施しています。
ご興味をお持ちの方はぜひお気軽にお問い合わせください。
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