RE100参加 日本企業最新 88社リスト(2024.10.18現在)
気候変動への対応がグローバル共通の課題となり、世界ではカーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みが進んでいます。日本政府も2050年に温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル宣言」を掲げています。この目標を達成するためには、私たち生活者の取組みに加え、企業の積極的な参加と取組みが不可欠です。
特に、再生可能エネルギー100%を目指す「RE100」への参加は、将来のカーボンニュートラル社会の実現に向けて、とても重要な役割を果たします。本コラムでは、RE100の概要と参加日本企業の最新リスト、そして、現在日本政府が策定を進める「第7次エネルギー基本計画」の情報をお伝えしましょう。
RE100とは?
RE100(Renewable Energy 100%)は、企業が事業活動に使用する電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際的な協働イニシアチブです。2014年にイギリスの国際環境NGO「クライメイトグループ」によって設立され、現在では世界中の多くの企業が参加しています。企業は、RE100に参加することで、温室効果ガスの排出削減に貢献し、持続可能な社会の実現に向けリーダーシップを発揮することができるのです。
そして、RE100への参加により、再生可能エネルギー100%導入を進めることはもちろん、同じ目標を掲げる企業が結集することで、政策立案者や投資家などに対して再生可能エネルギーへの移行を加速させるための意思表示を示すことが可能となります。日本では、2017年4月より日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)が地域パートナーとして、国内での事務局を務めています。
RE100参加 日本企業最新 88社リスト(2024.10.18現在)
リコーが日本企業ではじめてRE100への参加を表明したのが、2017年4月のこと。以降、2024年10月現在、日本企業の参加は88社となりました。2024年10月18日現在、RE100に参加する最新の日本企業リストは以下の通りです。
株式会社リコー
積水ハウス株式会社
アスクル株式会社
大和ハウス工業株式会社
ワタミ株式会社
イオン株式会社
城南信用金庫
株式会社丸井グループ
富士通株式会社
株式会社エンビプロ・ホールディングス
ソニー株式会社
芙蓉総合リース株式会社
生活協同組合コープさっぽろ
戸田建設株式会社
コニカミノルタ株式会社
大東建託株式会社
株式会社野村総合研究所
東急不動産株式会社
富士フイルムホールディングス株式会社
アセットマネジメントOne株式会社
第一生命保険株式会社
パナソニック株式会社
旭化成ホームズ株式会社
株式会社 髙島屋
株式会社フジクラ
東急株式会社
ヒューリック株式会社
株式会社LIXIL
楽天株式会社
株式会社 安藤・間
三菱地所株式会社
三井不動産株式会社
住友林業株式会社
小野薬品工業株式会社
BIPROGY株式会社
株式会社アドバンテスト
味の素株式会社
積水化学工業株式会社
株式会社アシックス
J.フロント リテイリング株式会社
アサヒグループホールディングス株式会社
キリンホールディングス株式会社
ダイヤモンドエレクトリックホールディングス株式会社
株式会社セブン&アイ・ホールディングス
株式会社 ノーリツ
株式会社村田製作所
いちご株式会社
株式会社熊谷組
株式会社ニコン
日清食品ホールディングス株式会社
株式会社 島津製作所
東急建設株式会社
セイコーエプソン株式会社
TOTO株式会社
花王株式会社
日本電気株式会社
第一三共株式会社
セコム株式会社
東京建物株式会社
エーザイ株式会社
明治ホールディングス株式会社
西松建設株式会社
カシオ計算機株式会社
野村不動産ホールディングス株式会社
株式会社 資生堂
株式会社オカムラ
株式会社T&Dホールディングス
ローム株式会社
大塚ホールディングス株式会社
インフロニア・ホールディングス株式会社
ジャパンリアルエステイト投資法人
Zホールディングス株式会社
森ビル株式会社
浜松ホトニクス株式会社
日本碍子株式会社
TDK株式会社
住友ゴム工業株式会社
HOYA株式会社
アルプスアルパイン株式会社
プライム ライフ テクノロジーズ株式会社
KDDI株式会社
株式会社アマダ
ダイビル株式会社
ユニ・チャーム株式会社
ソフトバンク株式会社
株式会社電通グループ
日本生命保険相互会社
日東電工株式会社
※以上、JCLP Webサイトより
※弊社では、以前にJCLP 事務局の方々にインタビューを実施しています。ぜひご覧ください。
エネルギー基本計画とは?
上記の通り、多くの企業が再生可能エネルギー100%の目標達成に向けて、動き出しています。そして、日本政府も2024年度中の発表が予定されている第7次エネルギー基本計画の策定に向けて、現在その取りまとめが進められており、今まさに日本のエネルギー政策は現在、重要な岐路に立っているといえるでしょう。
エネルギー基本計画とは、2002年6⽉に制定されたエネルギー政策基本法に基づき、日本の中長期的なエネルギー政策の基本方針を定める計画です。計画の策定においては、安全性(Safety)を大前提として、安定供給(Energy Security)・経済効率性(Economic Efficiency)・環境適合(Environment)を同時に実現する「S+3E」の考え方を基本とし、再生可能エネルギーの導入拡大、原子力発電の位置づけ、エネルギー効率の向上、技術革新の促進などが示されます。
2002年に制定されたエネルギー政策基本法に基づき、2003年に第1次の計画が定められて以降、約3年に一度のペースで見直されているエネルギー基本計画。直近では、2021年に第6次がまとめられ、2024年度中に、第7次の発表が予定されています。
第7次エネルギー基本計画は、日本のエネルギー政策の転換点となるか?
2021年に発表された第6次エネルギー基本計画では、電源構成に占める脱炭素電源比率を約6割とし、その内訳は、
・再生可能エネルギー36~38%
・原子力20~22%
・水素・アンモニア1%
としています。
さらに、再生可能エネルギーの導入は、早期にこれらの水準に到達し、更なる高みを目指すことを掲げています。
再生可能エネルギーの割合を36~38%とする目標は、計画発表当時の約2倍の水準であり、一見野心的に見えるかもしれません。しかし、国際的な潮流と比較すると、まだ十分とは言えないのが現状です。
そして、第7次エネルギー基本計画では、2040年の温室効果ガス削減目標と脱炭素電源の構成比率に関して、どこまで高みを目指すのか、そして、生成AIの普及によるデータセンター市場規模の拡大と電力需要増に対して、温室効果ガス削減と電力の安定供給の両立をどう図るのかが論点となっています。
国際エネルギー機関(IEA)は、生成AIの利用拡大により、2026年の電力消費量が22年から最大で2.3倍になるとの試算結果を発表しています。第7次エネルギー基本計画の策定、脱炭素社会移行への日本政府の本気度を、今、世界が注目しています。
さいごに
RE100は、企業が再生可能エネルギーの利用を通じて持続可能な社会の実現に貢献するための重要なイニシアチブです。日本政府そして、世界が目指すカーボンニュートラル社会の実現に向けその取組みを加速させるために、多くの企業がRE100に参加することが期待されます。
今後もRE100に参加する日本企業の最新の情報の他、再生可能エネルギーに関する様々な情報をお届けします。ご期待ください。
※本記事は2023年6月12日公開記事の改訂版です
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