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Vol.6 メンバーズの森づくりに向けて|住田町の生き物たち

皆さん、こんにちは。

犬や猫、鳥や金魚など、生き物が好きで、ペットを飼っている人は多いですよね。しかし、野生の生き物を見聞きしたり、触ったりする機会は少ないのではないのでしょうか?

今回は番外編として、「メンバーズの森」のある岩手県住田町で見つけた愉快な生き物たちをご紹介します!

「メンバーズの森」について

メンバーズでは、持続可能な脱炭素社会の実現に向け、一般社団法人more treesとともに、岩手県気仙郡住田町にて植林・森林保全プロジェクト(「メンバーズの森)を2023年よりスタートさせました。CO2の固定による地球環境への貢献をはじめ、自然環境の保全や地域課題の解決などを目的に、岩手県住田町に多様性のある森をつくることを目指しています。

これまでにも、森づくりの様子や経過を中心として住田町での活動を報告してきましたが、住田町の魅力はまだまだ、伝えきれていません!

そこで、今回は住田町で出会った森に暮らす動物や植物などをお話ししします。

鹿なら“しか”たない…?

2023年の秋に植えた苗の育成状況を確認する「植生調査」を24年10月に行いましたが、メンバーズの森がある「六郎峠(ろくろうとうげ)」へ行く前に、大手アパレルブランドなど、他企業の森がある「箱根峠(はこねとうげ)」を視察しました。

植生調査について、詳しくはこちらの記事をご覧ください!(読了:約3分)

車で箱根峠に向かう道で小熊を見かけるなど、思いがけない出材に驚きながら到着した植林地は、鼻炎持ちのメンバーも息がしやすいというほど、空気が澄んでいました。

さっそく箱根峠の植生調査を始めたところ、植えた苗木の何本かは動物に食べられていることが判明!それもそのはず、植林した50cmほどの苗木は新芽や葉、枝などが柔らかく、シカやウサギなどの野生動物の好物なのです。

犯人らしき動物の足跡もばっちり見つけることができました。

箱根峠で見つけた鹿の足跡

そこで、獣害を減らす対策として、動きに反応する暗視カメラをmore trees様がセットし、鹿の様子を観察。ちょっとした人気スポットなのか、箱根峠を鹿の群れが進む様子がしっかり映りました。

鹿の写真をご覧になりたい方は、more trees様の記事をご覧ください!(読了:約3分)
https://www.more-trees.org/news/20241126/

ちなみに、獣害対策にはさまざまな方法がありますが、メンバーズの森では、植樹をする区画をネットで囲う「パッチディフェンス」を採用しています。小規模の面積をネットで囲うと、シカが檻と勘違いして入ってこなくなる習性を利用した対策です。

そんな対策も功を奏したのか、メンバーズの森では、獣の被害はほとんどありませんでした!(パッチディフェンス、優秀…✨)

住田町にはさまざまな動物が生息しているので、それらの動物の糧になるのは致し方ないものの、これからも彼らの住処を豊かにするために、引き続き対策をしていきます。

お花のおはなし

メンバーズでは、自然に近い多様性のある森づくりを目指し、可能な限り住田町に自生する植樹を選定し、植林を行いました。2023年度に選ばれたのは、以下の11種類の広葉樹の苗木です。

▼植林にあたり植えた樹種
ミズナラ、イタヤカエデ、ハウチワカエデ、クリ、ミズナラ、オオヤマザクラ、ウリハダカエデ、ヤマハンノキ、エゴノキ、ヤマハギ、ノリウツギ

2024年秋時点で、ヤマハンノキは土地に合っていなかったのか、残念ながらパッチ内に植えた9本が全て枯死してしまっていました。しかし、8割程度の苗木は良好な状態で育っており、オオヤマザクラやヤマハギは特にすくすく成長していました!

また、ノリウツギはきれいな白い花を咲かせており、視察に来ていたメンバーの撮影タイムがあったのはご愛敬です。

左:ノリウツギ 右:トリカブト

山の中にはサンショウやトリカブトらしき植物も自生しており、さまざまな木や花を見ることができました。次は桜の開花時期にも様子を見に行きたいと思います!

きれいな実、み~っけ!

多くの樹木が育つメンバーズの森ですが、より多様な森を目指すため、箱根峠でいろいろな実や種を拾うことにしました。

炊き込みご飯にしても美味しい栗はあちらこちらに落ちており、ケーキによく乗っているスグリに似た「ガマズミ」という実も見つけ、何だかお腹が空いてくる種採りとなりました。

左上:ハクウンボク 右上:マユミ 真ん中:ガマズミ 左下:サワシバ 右下:クリ

2024年は前年に比べ採取できた実と種の種類や数も多く、箱根峠だけでなんと18種類も集めることができました。

▼採取できた実・種の種類
ミズナラ、クリ、アカイタヤ、ヤマモミジ、ハウチワカエデ、アオダモ、サワシバ、イヌシデ、シナノキ、ハクウンボク、ガマズミ、ミヤマガマズミ、オオカメノキ、ツノハシバミ、マユミ、カマツカ、ムラサキシキブ、サワフタギ

集めた実と種をトレイに仕分けると、たった18種類でも、風に飛ばされやすい形をしたもの、動物から食べられるのを防ぐ形をしたもの、鳥の目につきやすい色をしたものなど、植物によって子孫を増やすための生存戦略がとてもバラエティ豊かなのが分かります。

このきのこ どのきのこ?

多様な実や種が存在する、つまり多様な樹木が生い茂る住田町の森ですが、一歩、日の当たらない場所に足を踏み入れると、さまざまなきのこが現れました。

樹木が伸びて影(きのこなどが成長しやすい環境)を作ったり、木そのものが拠り所となり、こういった種類の生き物の住処となることもあります。そして、その生き物を食べる生き物もいます。

住田町の森でも、多くの菌類が自然を織りなす一部として、静かに空に向かって伸びていました。

原点に立ちかえる

タゴガエル

メンバーズでは、森を通してより豊かな自然づくりに携わっています。それは、森がたくさんの生物の住処であり、その森の多様性は水や食べ物、土壌・空気の調整など、私たちの衣食住に直結しているからです。

メンバーズはデジタルマーケティングの会社ですが、地球で活動する一員として、住田町にある「メンバーズの森」という小さな自然の一部から、責任をもって環境問題にも取り組みたいと考えています。

友情出演のカナブン

今回触れた「植生調査」や「種採り」については、別途noteでご紹介しておりますので、ぜひ他の記事もご覧ください。

引き続きメンバーズの森に植えた苗の様子や、魅力あふれる住田町について、noteで発信していきますので、次回もお楽しみに!

ライター情報:倉岡美亜
早稲田大学 国際教養学部卒。大学ではマイノリティなどについて研究。小学2年生からガールスカウトとして活動。2022年にメンバーズに新卒入社し、社内外のサステナブル推進を担う。現在は大手企業のサステナブルコンテンツ(動画・記事など)の制作をご支援。

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